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2011年06月13日

たばこでべんきょう_技法

字ぃだけです。

「きせるとたばこ入れ(二の丸美術館)」用語解説録より。

【打ち出し彫り(うちだしぼり)】金属の板を鏨(たがね)で叩いて形を出し、表に返して鏨で形を整えて文様を出す金工技法。

【片切り彫り(かたぎりぼり)】金工で、一方を深く直線に、一方を浅く斜めに彫る彫金技法。筆で描いた日本画のような筆勢がある。加納夏雄は、この片切り彫りの名工であった。
※ 加納夏雄:文政11年(1828)生まれの彫金師。天保11年、池田考寿の門に入り、幼き頃より彫金を習う。絵画や漢学にも長け、嘉永年間に「夏雄」と改名。片切り彫りは夏雄の得意技法であった。宮内省顧問、東京美術学校教授、帝室技芸員、68歳で従六位に任ぜられ、明治彫金界の最高峰となった。明治31年(1898)71歳で没する。

【容彫り(かたちぼり)】打ち出し彫りの別称。主に刀剣具の目貫について呼ばれる。

【丸彫り(まるぼり)】金属・牙木・鉱物などの個体を、鏨(たがね)あるいは刃物で削り出して形を出す彫金技法。

【魚々子(ななこ)】彫金技法のひとつ。金属面に鏨(たがね)で、栗粒を並べたように細粒を凸起させたもの。刀装具の鍔(つば)や小柄(こづか)によく見られる技法。

【鍍金(ときん)】水銀に金や銀を溶かして金属に塗布し、のちに熱を加えて水銀を蒸発させ金を定着させる方法。俗にいう金メッキ。

【色絵(いろえ)】彫金技法のひとつ。文様部分に、金・銀・四分一(しぶいち)・赤銅(しゃくどう)・素銅(すあか)など金属の薄板を鑞付け(ろうづけ)して、色彩変化を付ける技法。金属によって彩色画のような華やかな彩りになる。

【螺鈿(らでん)】夜行貝や鮑貝の殻を適度な暑さにし、模様に切って漆面や木地にはめ込む漆芸技法。木地を彫り込んではめ込む象眼方法と、漆面に貼り付ける貼付方法とがある。

【芝山細工(しばやまざいく)】螺鈿の一技法で、厚い貝に模様をより立体的に彫り表す方法。貝だけでなく、珊瑚、象牙、瑠璃なども彫り込まれた美しい光沢と立体感が特徴の細密技法である。江戸・明治期にたいへん人気を博した。

【堆朱(ついしゅ)】漆を何層にも塗り重ねて、これに文様を彫り表す彫漆技法。本来は中国から伝来した技法で、日本でさらに多様化した。漆色により、堆朱・堆黒・堆黄などと称する。

【網代編み(あじろあみ)】竹・藤・檜などを薄く削り、縦・横・斜めに編む編み方。編み込む材質より、粗目編みや細目編み、また変わり編みなど多様にアレンジできる。たばこ入れでは、夏物のきせる筒に利用される。

【花結び編み(はなむすびあみ)】藤の編み方の一種。小さな小花を一面敷き詰めたような編み地になることからこの名がある。たいへん手間の掛かる凝った編み方である。

【一楽編み(いちらくあみ)】藤の編み方の一種。漢字の「一」を配列良くぎっしりと詰めたような編み地である。和泉の土屋一楽が考案した編み方なので、この名がある。

投稿者 jam : 2011年06月13日 20:13